はかば

しこうのくよう

君がいた春

モノクロの世界に花びらが舞う

花びらの後には君が待っていた

僕の世界は他人(ひと)の音

僕の景色はいつまでも霞む

誘(いざな)う先に暖かな光

踏み出す勇気はありはしない

 

モノクロの世界に星がまたたく

星の向こうには君が輝いていた

僕も忘れた僕の音

僕の景色は雪解けの季節

眼差しの先に鮮やかな色

肩を並べる勇気をください

 

君が見つけてくれた僕を

僕は大事にすると誓うよ

君が見せてくれた景色を

僕は忘れないと誓うよ

君が教えてくれた色を

僕は奏で続けるよ

 

君がいないのにこの世界は

こんなにも綺麗だなんて

君がいないのに僕の音は

こんなにも鮮やかだなんて

君がいなければ僕は

何も知らないままだった

 

彩られた世界に音が弾む

世界の片隅に僕は佇んでいる

いつも探している君の音

君の景色を忘れることはない

それでも僕は奏でていく

君の残した勇気を胸に